その6


私たちはこれから、タクシーに乗って、ドッグレースを見にいくのだ。
あたりはもう、暗くなっている。
さあて、二人とも、お風呂に入って、身支度も整い、ホテルのフロントにいって
タクシーを呼んでもらって、いざいざ!!キャノンパークへ。
タクシーはずんずん、進んで、到着したけど、門番に止められた。
ドライバーの女性が、「$5の入場料を、ここで払えって言ってるわよ」と、教えてくれた。

中では「グレイハウンド教会」なるところが、主催しているドッグレースがもう始まっていた。
グレイハウンドって、こんなに毛色があるのねーーーーー(☆o☆)
このドッグレースは、ライセンスがなければ、かけられないので、私たちは見るだけ。
そして、ビールを買って、二人で、予想して遊びながら何レースか、見た。
どんどんビールを飲みながら。



まず、最初に、1頭づつ。皆に披露してから、犬がゲートに入る。
模型のウサギが(シッポまでちゃんとある)1周走った後、2周目を走るウサギを追いかけて
犬たちが走る・・・・・そしてゴールした後は、集合場所の檻へ自分から入っていく。
よく訓練された犬だなあ。みんな。
速い!!車くらいの速さだ!やっぱり予想通り、体をたたむように走る。
グレイハウンドや、ボルゾイは、脊髄の作りがちょっと違っていて、こうしてたたむように
走れると聞いたことがある。ちょうつがいのような背骨があると。
アラスカンハスキーの走りにちょっと似ている。あ、そうか。
かけてるんだから、もっともだよね。



よく見ると、このコたちは、足首から下がずいぶん長い。そして、その下のパットから指にかけ
ても、しなやかに長い。しかも、指を握っていない。握らないで、瞬間的にパーで地面を蹴るの
かも。胸はすごく深い。よく走りこむと、こうなのかも。でも、若い犬はまだ頼りない体をしてる。
ドッグレースは一度、見てみたいと思ってた。ここで見られるなんて、嬉しい!

こうなったらもう、アラスカに行って、アイディタロッドを見たいなあー!
ああ・・・お金のかかるこの私。
「ふっ・・・私はね。金のかかる女よ」
・・・・・・それはちょっと違うだろう。>私。

だって、こうして、世界の働く犬である、グレイハウンドのドッグレースを見てしまったのよ。
そしたらやっぱり、グレイハウンドって言ったら、犬界のサラブレッドなんだから、あなた、
それはやはり、犬界のばんば馬っていうか、ドサンコというか、寒冷地仕様っていうか
北方犬種の大舞台、アイディタロッドを見なきゃ、ダメなわけじゃない?

しかし、そんなにも迫力あるレースの最中(モナカではない)も、
「ここにスキップが混ざっていたら、かわいいだろうなー。・・ふふ・・・(^-^)
一人だけ、遅くて、ヒンヒン言いながら、走るんだろうなあ・・・
いや、ぎんさんなら、もっとかわいいよー・・走れなくて、ゲートで丸くなってるだけだよ。
それか、目標のウサギと、間違えられて、噛まれる・・・・」
なーんて、考えてる私って・・・・・おバカ??



ここって、地元の人しかいないの。観光客は、ライセンスがないから、つまらないんだろうね。
みんな熱心に、目の前のレースや、今日、行われたレースについてのモニターを見ている。
その中で、Yと私はビールを飲み、
「1着あてっこしようよ!何番だと思う??」
「私、8番!」「じゃ、私はーーー・・・・」なーんて遊んでいた。

結局私は、1回も当たらず、Yはなんと当たった!!スゴイ!これでかけていたら・・・・・
きっと私はYにたかっていたであろう。
「コアラ買ってーーーー?」なんてね。

そして、そろそろ帰る時間に。カウンター(ビールを買うところ)のおじさんにタクシーを頼みに
行くと、カウンターでビールを飲んでいた、オージーおじさんに、「どこから来たんだい?」
と、話しかけられ、少しおしゃべりをした。
私たちはもう帰ると言うと、「まだ早い時間じゃないか。ビールをおごるよ。もっと飲もう」
と、とても残念そうに言ってくれた。さんきうーおじさん\(^.^)/



私たちは、タクシーに乗って、DFSへ。てきとうにチョコレートやクッキーの箱をドサドサ買う。
$10の割引券を使おう。

Yがトイレから帰るなり、「YURI−!犬がいたよ!!」
こ・・・・・このヒトは私を知りすぎている・・・・。しかし、なぜにショッピングセンターの中に犬が?



それから、ブラブラ歩いてナイトマーケットへ。
友人のPに、熱帯魚のモビールを買って、またTシャツを買う。
自分のおみやげに、オオカミの絵。キズが入っていたので、交渉して$5まけてもらった。
もう、ナイトマーケットも、閉まる時間でR。

ビールをしこたま飲んでいたので、そんなに食べたくはなかったけど、とりあえずレストランパブ
に入る。もうずいぶん遅い時間なので、日本人は全然いない。
フィッシュ&チップスと、またしてもビール。
Yが持っていた醤油と、塩が嬉しかった。魚の味が薄くて。ああ、やっぱり日本人には醤油。

水割りまで飲んで、そろそろ店を出ようかなーと思っているころ、後ろの席から
「彼女たち、フィッシュ&チップスが、オーストラリアで一番おいしいと思ってたりしてね」
なんて、ジョークのタネにして、ガハハハハなんて笑っている。

実は先ほどから、私たちの噂をしていることくらいは、理解していた。
でも、私はこういうところでのコミュニケーションなんて、望んでないYを理解してたから
巻き込むのは、イヤだったのだった。
知らん振りして、Yと楽しくやりたかった。

最初は好意的な噂だったけど、酔いが手伝って、会話に乗ってこないのが
面白くないのか、だんだんとジョークのタネにしている。
会話に乗って欲しいことくらいはわかったけど、
じゃ、ちゃんと声掛けなさいよ
男4人も揃って、何いじけたやりかたしてるのよー中学生か?!おまいらは??

「英語わからないから全然だいじょうぶ」なんて言ってる。
むかつく(-_-#)
私は、立ち上がって、荷物を手にするとき、ギロリとにらんだ。
一瞬、彼らの表情が凍った。(・・て、ことはそんなに悪いやつじゃないんだな)
「・・・わかったの?・・・・・」って聞かれたから、無言で
手を水平にパタパタさせてやった。かなりイヤミ。
「ど・・・どのくらい?」・・動揺しているやつら。
「SOSO!」
・・・・・・一同しょんぼり。
日本の女性をバカにしないでよ!ふん!
てか、挨拶くらいできるでしょ?


まあ、おバカさんはほっといて、私たちは、ホテルに帰って水割りを飲みなおした。
このトライアスロンのような旅で、それでも毎晩、こうして飲んでる私たち。
お互いに、今食べたいものは、ナンだとか、話していたら、一致したのは
「納豆ゴハン」であった!・・・・ああ、小市民な私たち。

特に意味はない・・・。

この日は、スモークカキとか、おつまみが豪勢だったのに、今食べたいものは納豆だなんて!



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